磐田は鹿児島キャンプ5日目の14日、J2熊本と練習試合(45分×3本)を行い、FW前田遼一(29)がアジア杯後、約2週間ぶりに実戦に復帰した。主力組が出場した1本目で先発した前田は、36分に自らボールを奪い、そのままドリブルで仕掛けて強烈なシュート。同45分にも、セットプレーのこぼれ球を強引にシュートしたが、枠をとらえられず、無得点。チームも0-2で敗れ、前田は「負けたからよくないと思う」と反省した。

 今季チームは、縦パスを有効に使い、よりゴールに近い位置での攻撃を目指している。この日、前田は前線で走り回りボールを要求したが、味方とのタイミングが合わず決定的なパスを受けられないままだった。前田は「(動きだしが)遅れていた。もう少し顔を出せたらと思う。前線で起点になって、点を取れるように頑張ります」と課題を挙げ、自らを奮い立たせた。

 それでも柳下正明監督(51)は「遼一は徐々にコンディションは上がっていくと思う。心配ない」と期待を込めた。3月5日の開幕まで実戦中心の調整が続く。3年連続得点王へ、飛び出すタイミングを研ぎ澄ませ続ける。【神谷亮磨】