仙台が今季初のJ1対決で白星発進した!

 15日、宮崎・綾町で甲府と対戦し、1試合目は2-0と快勝。今季、J2東京から完全移籍となったFW赤嶺真吾が2ゴールと活躍し、アシストしたのが同じく東京から、期限付き移籍したMF松下年宏(ともに27)だった。手倉森誠監督(43)の就任以降2シーズンで1勝3分け2敗だった相手から、開幕前に苦手意識を払拭(ふっしょく)した。

 今季エースの呼び声が高いFWが目覚めた。後半13分、ペナルティーエリア右のわずか外でFKを得ると、一瞬動きの止まった甲府DF陣の隙を突き、松下がすかさずリスタート。それを赤嶺が受け、右斜め45度から豪快に、逆サイドに蹴りこんで先制した。

 キャンプの成果が表れたのは、後半43分だった。コンパクトな守備から中盤でボールを奪うと、右サイドの松下へ。その瞬間FWマルキーニョスがニアサイドに走り込む。空いたスペースに松下がグラウンダーのクロスを上げ、赤嶺が2点目をたたきこんだ。松下は「マルキ、(赤嶺)真吾とうまくできたかな」とうなずいた。

 鹿児島実高、東京と同じチームでやってきたコンビだった。高校時代は松下がボランチだったため、この日のような展開は少なかったが、東京時代は多かった。「キックがうまい選手。セキ(関口)のドリブルタイプではなく梁さんに近い。いいボールが来るから、裏を狙ったり、いろいろ考えている」と赤嶺。昨年8月に加入し15戦で4得点だったが今季は「FWとして2ケタは得点したい」と燃える。その先に日本代表も見えてくるが「入れば自分もチームも注目されるけど、そこまで意識はない」。

 手倉森監督も手応えを感じている。「2点ともマルキのポジション取りが効果的だった。70~80%の仕上がり。残り3戦で良い表現ができていたメンバーに固めたい」。いよいよスタメン選考に突入する構えだ。【三須一紀】