「あれは決めなくちゃいけない」。仙台FW柳沢敦(34)が21日、ミニキャンプが行われた愛知・刈谷市総合運動公園で、前日20日の名古屋戦でのシュートミスについて語った。後半38分、相手陣右サイドでGKからボールを奪ったものの、約30メートル先の無人のゴールへシュートミス。会場はその日一番のどよめきと歓声に包まれた。

 記者の質問に第一声は「終わったことだからね。次に切り替えてます」だったが、次に出たのは反省の言葉だった。

 柳沢

 あれは決めなきゃだめでしょ。蹴った時、外れたとは思わなかった。チームを苦しくしてしまった。勝てて良かったです。

 ほっとした表情で安堵(あんど)の笑みを浮かべた。後ろから名古屋DFが迫っていなかった場面で、ドリブルの選択肢もあったが「それは結果論だからね」。雨で滑りやすいピッチにも言い訳はしなかった。

 前半ロスタイムにもゴールまで約20メートルの決定的なシュートを外したが、さすが柳沢という動きの質で、試合を通してくさびに入り起点となり続けた。間違いなく10戦ぶり勝利の立役者。24日の磐田戦、初ゴールで挽回する。【三須一紀】