清水のMF小林大悟(28)が来月中にも手術を受けることが21日、分かった。今季、ギリシャ1部イラクリスから完全移籍で加入。背番号10を託され、司令塔として期待されていたが、持病の腰痛が思わしくなく、ここまで公式戦13試合出場にとどまっていた。7月30日の広島戦でベンチ入りして以降、さらに腰痛が悪化。長期離脱を覚悟の上で、手術に踏み切ることを決意。術後の全治は約4~5カ月とみられ、今季中の復帰は絶望的となった。

 小林の今季中の復帰は絶望的になった。持病だった腰痛の完治を目指し、手術することを決断した。現在は別メニュー調整を続けているが、ランニングすらできないのが現状。今季序盤には個別で鳥取市内のトレーニング施設でのリハビリ治療を試み手術を回避。5月の大宮戦で戦列復帰にこぎ着けた。だが、8月上旬に再離脱。その後、回復の兆しが見られず「これ以上、チームに迷惑を掛けられない。一番、確実に復帰できる方法を選択した」と、この日までに気持ちの整理をつけた。

 プロ入り1年目から腰痛には常に悩まされてきた。それでも、痛みは時期や気候によって日々変化するため、即手術という考えは周囲にも本人にも無かった。だが、年齢的なことも考えれば、このタイミングで決断をちゅうちょすれば、選手生命にも直接影響を及ぼす。さらに術後は長期リハビリ生活も余儀なくされることは必至で「できれば、手術は避けたい」と、痛み止めの注射などで様子を見てきた。

 現在チームはリーグ8位につけ、残り8戦はACL出場権獲得(3位以内)に向けた大詰めを迎える。小林の長期離脱はチームにとっても計算外だったが、MFユングベリ、MFヨンアピンの助っ人を獲得し対応。小林自身も、今は思い描いた青写真とはかけ離れた現実をピッチ外から見つめることしかできない。「1日でも早くチームに貢献したい。それしか考えていない」。来季開幕戦を復帰目標に、少しずつ前に進むしかない。