<ナビスコ杯:浦和2-1G大阪>◇準決勝◇9日◇埼玉

 浦和はG大阪を破り、7年ぶり4度目の決勝進出を果たした。決勝は29日に国立競技場で行われる。

 浦和のベンチから選手とスタッフが飛び出すと、センターサークルで歓喜の輪が出来上がった。08年から公式戦11戦勝ち星のなかった「天敵」G大阪を打ち破り、04年以来の決勝進出を決めた。

 リーグ戦では15位に沈むチームが、首位を相手に序盤から互角以上の戦いを見せた。前半21分、FWエスクデロ・セルヒオ(23)の強烈な右足シュートを相手GKがはじいたところに、MF梅崎がつめた。さらに同38分、左サイドから梅崎が相手DFを鋭い切り返しでかわし、右足シュート。これがエスクデロの腹に当たり、シュートコースが変わってゴールに吸い込まれた。梅崎は「レッズに来て一番うれしい。幸せをかみしめながらやっている。これからもっと大きな舞台に立てるので、楽しんでやりたい」と笑顔だった。

 まさに、チーム一丸となって得た勝利だった。日本代表合宿のため、チーム得点王のFW原口は不在。G大阪には2日の敵地リーグ戦で、0-1と完敗したばかり。再戦に向けて選手は口々に「リベンジする」と誓っていた。エスクデロは「チームとして戦えて幸せ。本当に楽しかった。今日みたいな戦いをすれば、勝利が見えてくる」と決勝を見据えた。03年以来2度目の優勝に向かって、全員で突き進む。【保坂恭子】