ゴンが帰ってくる!

 両膝関節炎のため静岡でリハビリしていた札幌FW中山雅史(44)が、明日5月1日から札幌でトレーニングを開始することが29日、分かった。熊本合宿中の2月21日に一時、チーム合流。同27日から再度、静岡でリハビリしていたため、開幕後に札幌で調整するのは今季初となる。膝の負担を軽減する肉体改造も順調に進行。クラブと調整し、チーム合流への移行時期と判断した。早ければ5月末の完全合流を目指し、状態を上げていく。

 磐田時代の09年以来、3年ぶりのJ1ピッチが見えてきた。昨年末は膝の痛みで走ることすら満足にできなかったが、約4カ月のリハビリで状態が一気に上向いた。一時合流の2月の熊本合宿では、膝を意識して外に開かせるO脚走法に挑戦。その後も両膝への負担を減らすため、専門スタッフとマンツーマンで脚力強化を図った結果、ようやくチーム合流の許可が出た。

 Jリーグ最多157得点の精神的支柱が闘魂を注入する。チームは前日28日の大宮戦で惜敗し7連敗。開幕8戦未勝利で最下位と苦しんでいる。まずは別メニューでの合流だが、修羅場を知るJ1最年長44歳だけに、選手を鼓舞する役も担える。ある選手は「ゴンさんにハッパをかけられるだけで気持ちが引き締まる」と言う。ゴンにとっても仲間との競争が、戦列復帰への力に変わるはずだ。

 静岡では既に軽くボールを蹴る練習にも取り組んできた。関係者は「去年の年末に比べると、驚くほど状態が良くなっている」と話している。札幌が不死鳥ゴンとともに、5月攻勢をかける。