<J1:札幌0-4G大阪>◇第15節◇23日◇札幌ド

 崖っぷち決戦完敗-。札幌はG大阪に敗れ今季2度目の6連敗となった。前半だけで3失点。前節仙台戦に続き2戦連続の4失点負けとなった。最近5試合で19失点とDF陣が崩壊し、攻撃陣もシュート4本で無得点。降格圏同士の戦いに敗れ、15試合で勝ち点はわずかに4と、唯一の1ケタ台となってしまった。

 前半に崩れた。16分、26分に2点を献上すると、35分にはDFジェイド・ノース(30)がゴール前でファウルを犯し、遠藤に直接FKを決められた。「セットプレーで早い時間に取られたのが痛かった」と石崎信弘監督(54)。90分通し安定した戦いができないもろさを、またも露呈した。

 対策も生きなかった。J屈指の右足を持つ遠藤がいるため、試合前ミーティングで、ゴール前の不用意なファウルは避けるよう伝えられた。それでも3点目はゴール正面でノースが耐えきれずファウル。壁のつくり方も乱れ、簡単に決められた。コーナーキックから失った1点目についても「前日の練習で想定してやっていたのだが」と赤池GKコーチ。準備してもミスが出るという、もどかしさだけが残った。

 FW前田、内村ら主力が負傷離脱する厳しい状況。チームが目指す残留ライン勝ち点40に伸ばすには残り19戦で12勝以上が必要となった。選手会長のMF岡本は「とにかく目の前の相手に全部勝つ気持ちでいかないと」。3失点以上の試合が15戦中6試合。今は現実と向き合い、地道に立て直すしかない。【永野高輔】