仙台が、現有戦力で悲願のリーグ優勝を目指す。今季の補強期限となる選手のクラブへの登録期間は17日に迫っているが、手倉森誠監督(44)は「今年は誰も取らないし、誰も出さない」と明言した。夏場に9戦勝ちなしと失速した昨季は、8月に起爆剤としてJ2京都からFWディエゴを獲得。しかし、今季は7、8月のリーグ戦をここまで無敗で乗り切っている。8日のナビスコ杯東京戦ではDF上本とMF関口がそろって81日ぶりの先発フル出場を果たすなど、徐々に故障者も戻ってきた。

 全体の底上げに成功しているチームには、比較的出場機会の少ない選手にJ2クラブなどから期限付き移籍の打診があったようだが、それも断ったという。8日にナビスコ杯準々決勝での敗退が決まり、すでに照準はリーグ戦へしぼられている。東京戦で腰を打撲して途中交代したMF田村も、9日には他の先発組と同じリカバリーメニューを消化するなど大事には至っていない様子。今後新たにケガ人が出れば方向転換もあり得るが、基本方針は固まった。今季スタート時の26人に、途中加入のGK阿部と特別指定の仙台大DF蜂須賀を加えた28人で高みに挑む。