<J2:福岡1-2松本>◇第39節◇1日◇レベスタ
松本の夢が、現実になった。勝てばJ1自動昇格の2位が確定する松本は、アウェーで福岡と対戦。エースFW船山貴之(27)のゴールなどで勝利し、地域リーグから最速6年でのJ1昇格を決めた。
▼創設50年
1965年に「山雅(やまが)サッカークラブ」として誕生。選手が集まった市内の喫茶店「山雅」が由来。今も「サンガ」と間違えられる。
▼古豪
75年に北信越リーグ(長野、新潟、富山、石川、福井)創設と同時に加入。85年初優勝、県リーグ降格は1度もなし。
▼緑への憧れ
90年に長野合宿中の読売クラブ(現東京V)と練習試合。強さへの憧れから、読売クの緑をチームカラーとする。
▼アルウィン
01年に完成した県営サッカー場。正式名称は長野県松本平広域公園総合球技場で、収容2万人。愛称はアルプス+ウインド(風)の造語。
▼名手の一言
02年日韓W杯前に松本市で合宿したパラグアイ代表GKチラベルトが「立派なスタジアムがあるのに、なぜクラブがないんだ」と驚いた。
▼プロ化へ
04年に「アルウィン・スポーツ・プロジェクト(ASP)」が発足。05年にチーム名を「松本山雅FC」に改称。
▼全国へ
09年に東京V強化担当の加藤善之がGMに就任。同年の地域リーグ決勝大会でJFL昇格を決めた。
▼いよいよJへ
10年2月にJリーグ準加盟が承認され同年7月にASPに代わる運営会社「株式会社松本山雅」設立。
▼突然の別れ
11年に初の日本代表経験者としてDF松田直樹が加入。8月2日、その松田が練習中に急性心筋梗塞で倒れ同4日に死去。チームは悲しみを乗り越えJFL4位となりJ2昇格を果たす。
▼頂へ
反町体制3年目で元日本代表DFで松本市出身のDF田中隼磨を獲得。1日の福岡戦で2位を決め、初のJ1昇格。