イングランドが若い力の爆発で、最高のスタートを切った。

国際大会では初対戦となるイランとの戦いで、前半35分にMFジュード・ベリンガム(19=ドルトムント)が先制ゴールを決めた。左サイドのショーのクロスをヘディングで合わせた。19歳145日でのW杯初ゴールが、98年フランス大会でのマイケル・オーウェンの18歳190日に次ぐ、史上2番目に若いゴールとなった。

さらに21歳77日のブヨカ・サカ(アーセナル)は、前半43分の2点目と後半17分の4点目の2点を決め、W杯の1試合で複数回得点を挙げた最年少の選手となった。

ベリンガムは、スターリングが挙げた3点目の起点ともなり、攻守に大活躍。元イングランド代表のジャーメイン・ジェナスからは「スティーブン・ジェラードとフランク・ランパードが1人に合わさったような選手。この日のイングランドのカウンタープレスの最前線にいた」と評価された。

また、元イングランド代表DFのリオ・ファーディナンドは「ボクらの世代で一緒にプレーしてきた偉大なMFたちも、彼がこの年齢でやっていることを、やっていなかった」と新たなスターの誕生を喜んだ。

ベリンガムは試合後、BBCのインタビューに「ショーから最高のボールがきて、合わせただけだった。私にとって本当に誇りに思う瞬間だった」と振り返った。

一方、2得点のサカは「言葉では言い表せないほど、すばらしい。我々がどれだけのクオリティーを持っているかを、みんなに見せられた」と喜んだ。

今大会にはスペイン代表のMFペドリ(19=バルセロナ)やMFガビ(18=バルセロナ)、さらにはドイツ代表のムシアラ(19=バイエルン・ミュンヘン)やムココ(18=ドルトムント)など10代の選手に、ブラジル代表FWビニシウス(21=Rマドリード)ら、若く才能のある選手が多く出場する。その先陣をきって、イングランド代表の2人がその実力を見せつけた。

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