【ドーハ(カタール)22日】1次リーグE組の日本(FIFAランキング24位)は23日午後4時(日本時間同10時)からドイツ(同11位)との初戦に臨む。

チーム最年少MF久保建英(21=レアル・ソシエダード)は先発が有力。初の大舞台でいきなりの強敵だが、試合前日も普段通り、強気に勝ち点3を奪う決意を示した。ドーハ入りしたFWカズ(三浦知良、55)からは「11番」の後継者としてキーマンに指名された。日本サッカー界の未来を切り開くためにも番狂わせを起こす。

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いつもの久保がいた。強国ドイツ戦を控えても、浮つくことはない。「プロなら試合にいいコンディションで臨むのは当たり前。いい準備ができている」。ぶっきらぼうに聞こえる言葉に、秘めた自信が漂った。

大舞台の初戦には強い。昨夏の東京五輪でも、南アフリカ戦を皮切りに、日本男子では史上初の1次リーグ3戦連発をやってのけた。ただ、W杯は別物だという感覚はある。1次リーグの組み合わせについて「(過去大会と比べて)最高レベルに難しい」。守勢に回る時間帯も覚悟している。その上で「守ろうと思って、守り切れる相手ではない。牙は見せておく」。今大会で得点を決めれば、日本代表最年少ゴールの記録を刻む。一瞬でもすきを見つければ、仕留めてみせる。

ドーハの悲劇のときは生まれていない。はっきりと記憶に残るW杯は10年南アフリカ大会から。バルセロナに渡る直前、プロを志すころだった。あれから12年。世代の先頭を走ってきたキャリアは「順調じゃなかったと思っている」。19年7月にレアル・マドリードに入団してから、マジョルカやビリャレアル、ヘタフェに期限付き移籍。重要な試合でスタメンを外されたり、出番なしも経験。天才少年といわれた男が苦しんだ。

「難しい選択をしてきたことを誇りに思いたい」。今季はRマドリードから離れることを決断。完全移籍した新天地レアル・ソシエダードで輝き、久保の言葉を借りればW杯の26人に「すべり込んだ」。苦しい過程があって、つかんだW杯の切符だけに、その責任の重さも十分理解する。

遠藤、守田ら、コンディション不良の選手が続出した中でも、好調を保ったままいよいよ初戦のドイツ戦を迎える。「うまくいかないことが当たり前だと思って臨めばいい入りになるかな。いつでもチャレンジャー。格上だけど勝ち点3を狙いたい」と、覚悟を口にした。日本サッカー界が誇る至宝の、W杯という新たな章が幕を開ける。【岡崎悠利】

<カズの歩み>

82年 15歳 静岡学園高1年で中退しブラジルへ

86年 18歳 サントスとプロ契約

90年 23歳 帰国し読売クラブ入り、アジア大会のバングラデシュ戦で代表デビュー

91年 24歳 日本リーグ優勝

93年 26歳 5月 V川崎で横浜MとJ開幕戦

93年 26歳 10月 ドーハの悲劇 W杯出場逃す

94年 27歳 7月 セリエAジェノア移籍。12月に初ゴール

97年 30歳 11月 ジョホールバルの歓喜で悲願のW杯切符

<久保の歩み>

11年 9歳 バルセロナ下部組織に合格

16年 15歳 中学3年で東京U-18に飛び級昇格。11月のJ3長野戦でJリーグ史上最年少出場

17年 15歳 4月15日のJ3C大阪U-23戦で、15歳10カ月11日のJ史上最年少ゴールを記録

17年 16歳 11月にプロ契約。16歳5カ月22日の史上3番目の年少記録で東京でJ1デビュー

18年 16歳 3月にルヴァン杯で大会最年少ゴール

19年 17歳 6月のキリンチャレンジ杯でA代表に初選出。エルサルバドル戦で史上2番目の年少記録となる18歳5日でデビュー

19年 18歳 Rマドリードが獲得を発表

21年 20歳 東京五輪1次リーグで日本男子初の3試合連続ゴール

22年 20歳 キリンチャレンジ杯ガーナ戦でA代表初ゴール