【ドーハ(カタール)25日】サッカー日本代表(FIFAランキング24位)が、早くも総力戦の様相となった。27日のコスタリカ代表(同31位)との1次リーグ第2戦でDF冨安健洋(24=アーセナル)が欠場することが濃厚となった。右太もも裏の負傷からドイツ戦には間に合わせて途中出場も、違和感が再発した。

DF酒井宏樹(32=浦和)も左太もも裏を痛め、12月1日のスペイン戦も間に合わない可能性が高い。連勝で決勝トーナメント進出を引き寄せたい森保ジャパンのチーム力が問われる。

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森保監督が、守備の主力2人を欠いてコスタリカ戦に臨むことが濃厚となった。冨安は合流前に行われた4日の欧州リーグ・チューリヒ戦で右太もも裏を痛め、ドイツ戦ではベンチスタート。休むことが理想だったが先制される展開となり、後半から出場していた。終盤には同箇所を痛がるそぶりも見せていた。

試合後は「倒れて悪い流れを断ち切ろうという意図だった。大丈夫かなってやって(書いて)おいてください」とコスタリカに向けた陽動作戦をアピールしていたが、違和感が再発した。試合2日前となった25日の練習にも合流できず、室内での別メニュー調整となった。

冨安のみならず、右サイドバックのDF酒井も欠場が決定的。右SBは冨安も起用できる計算だったが、ここも狂った。スペシャリストのDF山根や、DF長友を右で起用するといった対応が求められる。ドイツを相手に球際の攻防で渡り合った2人が同時に欠けることになる。特に冨安が入ったことで、ドイツ戦は守備にも落ち着きがもたらされている。プレミアリーグのアーセナルでプレーする24歳が抜けた強度を保つのは簡単ではない。

コスタリカは大会初戦でスペインに7失点の大敗を喫している。ここから2勝すれば突破の可能性はあるだけに、より前がかりに出てくることも考えられる。ドイツ戦では出番がなかったDF谷口や伊藤にも、出場機会が巡ってくる可能性がある。ドイツからの金星にも「どう(今後の)シミュレーションをしても、安心できる勝ち点3ではない」と指揮官。1次リーグの初戦を終えた時点で、早くもチームの総合力が問われている。