W杯カタール大会で、目標のベスト8にあと1歩及ばなかった日本代表の一部が7日、成田空港着の航空機で帰国し、森保一監督(54)と吉田麻也主将(34=シャルケ)らが会見に臨んだ。

2人の主な一問一答は以下の通り。

-成田空港では多くのサポーターがかけつけていた。

森保監督 「こんなに皆さんが喜んでいただけていると思ってはいなかったので、空港で驚きを感じました。選手の勇気を持って戦う姿勢、粘り強く戦う姿勢を喜んでいただけて、我々の方がありがとうという気持ち。出迎えていただき、幸せな気分になった」。

吉田主将 「とても幸せな気持ちで素直にうれしい。本当なら1人1人と握手したいぐらい。過去2大会、ブラジル大会、ロシア大会も盛り上がったが、今回、より苦しい時代を乗り越えて一緒に戦った思いが強い。こういう一体感がすごくうれしかった」。

-今日でチームは解散。最後にどんな言葉を?

森保監督 「今後の日本サッカーの評価として、チームの活動はあるが、選手個々が、個の能力を上げることが日本の評価につながると思うので、選手には自信を持って高いレベルを目指し、W杯基準、世界で勝つために何をすべきかを持ち続けて成長し続けてほしいと。プラス、チームの団結力、一体感、つながる力が日本の良さ。そこも忘れないように持ち続けて欲しいと伝えました」。

吉田主将 「ちょっと感情的になっていて覚えていませんが…。20代で国を背負って仕事ができるのはめったにないこと。しかも好きなサッカーで国を背負って戦うのは、誇り高き仕事で、こんないい仕事はないよと。次の大会から予選形式は変わる。もしかしたら、レベルの違う国と戦うことがあるかもしれない。その中でより高いところに身を置かないといけない。(欧州と日本の)移動が大変になるが、その中で、大変なときこそ日本代表でプレーすることがいかにすごいか、感じて戦おうと。あと、これから注目度が高まる。たくさんメディアに出て、露出を増やしてサッカー人気を高めようと。メディアの皆さん、オファーをお待ちしております」

-ドーハの悲劇の地がどのような場所に変わったか。

森保監督 「順位的には歓喜にはならなかったが、選手スタッフと最高の準備で全力を尽くすことができた。国民の皆さん、サポーターとチームが一体になって、W杯優勝経験がある国を破ることができた。素晴らしい経験を積むことができた。ドーハの悲劇から歓喜を味わせていただきました。

-PKのキッカーを立候補制。PKはどのような位置付けだったのか。

森保監督 「PK戦は、毎回同じPKの戦い方をしていたので、今回の状況で同じことをしようと。選手に責任を負わせたことにおいては、私がすべて決めた方が選手にとっては良かったのか。結果も違っていたかもしれないが、自分たちもやってきて、トレーニングもしていたし、そこに自信を持って気持ちを込めて蹴ってもらう判断をした。PKを蹴った選手に関しては勇気のある決断をしてくれたと思っています。「自分が勝たせる」という日本のために戦ってくれた勇気をまずはたたえたい。PK戦を見た方々も、日常生活に反映させていただき、失敗を恐れず、勇気を持ってチャレンジすることが大事だと感じてもらえたらうれしい」。

吉田主将 「同じやり方で(東京五輪の決勝トーナメントで)ニュージーランドで勝ってる。僕はそのやり方が間違っていたとは思わない。全部結果論。ニュージーランドではそんなことひと言も出なかった。僕はそこに間違いがあったとは思わないです。