イングランドとフランスはFIFAワールドカップ(W杯)で過去2度対戦し、イングランドが2勝、5得点1失点。いずれも1次リーグの対戦で、決勝トーナメントでは今回が初顔合わせとなる。国際Aマッチ通算でもイングランドが17勝5分け9敗とリードしている。

今大会はともに攻撃陣が好調。フランスはグリーズマンが中盤でプレーし、最多5ゴールのFWエムバペやデンベレが両サイドから積極果敢に仕かける。この4-3-3の布陣が機能性の高さを示し、史上3チーム目の連覇を狙う。

イングランドは3得点のFWラッシュフォードとサカら8人で計12得点。決勝トーナメント1回戦のセネガル戦では、1次リーグでアシスト役に回っていた前回大会得点王のFWケーンにも今大会初ゴールが生まれた。代表通算52得点でルーニーの同国歴代最多記録にあと1点とした。家庭の都合で一時帰国していたFWスターリングも復帰予定。守備もGKピックフォードを中心に3試合連続無失点と安定している。

左サイドを主戦場にするフランスのエムバペとイングランドの右サイドバック、ウォーカーのスピード対決にも注目。決勝トーナメント1回戦ではエムバペが時速35・3キロ、ウォーカーも時速34・4キロのトップスピードをマーク。この2人の攻防も勝敗を分けるポイントになるかもしれない。

<過去のW杯での両国の対戦>

◆66年イングランド大会 1次リーグの3戦目で対戦し、開催国のイングランドがロジャー・ハントの2得点で2-0勝利。グループ首位で決勝トーナメント進出を決めた。フランスは1次リーグ未勝利で敗退。会場のウェンブリー・スタジアムには約10万人が集まった。勢いに乗るイングランドは初優勝を飾った。

◆82年スペイン大会 1次リーグで同組となり、初戦で対戦。イングランドはブライアン・ロブソンが当時のW杯最速となる開始27秒にゴールを決めて先制。その後1点を返されたが、後半に2点を追加し、プラティニを擁するフランスを3-1で下した。ただ、イングランドはグループ首位で2次リーグに駒を進めたが、そこで敗退。2位通過のフランスは準決勝まで進み、西ドイツにPK戦で敗れた。

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