米国の著名サッカージャーナリストで、CBSテレビの仕事や、デービッド・ベッカム氏についての著作などで知られるグラント・ウォール氏が、9日の22年ワールドカップ(W杯)カタール大会準々決勝・オランダ-アルゼンチン戦の取材中に倒れ、翌10日未明に死去した。8日に48歳になったばかりだった。

ウォール氏は記者席で同試合の延長戦を観戦中に倒れ、その場で救急医療チームにより約30分間、心肺蘇生法などの処置を受けた。その後、病院へ搬送されたが死亡が確認されたという。

ウォール氏は今週月曜日に自身のウェブサイトで、体調がすぐれず、メディアセンターにある医療クリニックを訪れたことを明かしていた。同氏は気管支炎と診断されていたようだが、直接の死因については明らかになっていない。

ウォール氏は11月21日に行われたW杯1次リーグ・米国-ウェールズ戦に、LGBTQを支持するレインボーカラーのTシャツを着用して入場しようとしたところ、約25分間、スタジアム内で拘束されたことで注目を集めた。その後、国際サッカー連盟(FIFA)はウォール氏に謝罪したという。

同氏は1996年に名門プリンストン大を卒業。昨年までスポーツイラストレーテッド誌でサッカーや大学バスケットボールを中心に取材を続けていた。

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