MF長谷部誠が所属するドイツ杯王者のフランクフルトは、リーグ覇者のバイエルン・ミュンヘンに0-5で完敗し、タイトル獲得を逃した。

 前半20分過ぎまでは0-0で耐えたが、21分、26分とFWレバンドフスキに連続ヘディングシュートを決められて0-2で前半を折り返した。後半に入ると、9分に長谷部のボールロストからボールをつながれ、最後はレバンドフスキに決められハットトリックを許し、同18分にはMFコマン、同40分にはMFチアゴにゴールを割られた。

 長谷部は3バックのセンターでスタメン出場。後半からダブルボランチの一角でプレーした。「タイトルが懸かったゲームで、こういう負け方をしたというのはもちろん気持ち良くはない」と厳しい表情。「前半は小さな自分たちのミスで2点やられて、でもそれほど悪い感覚はなかった。後半4バックにして個人的にも、チーム全体としてもミスがかなり多くなった。3点目のところで、自分が中盤でボールを奪われてカウンターでやられた。3点目で勝負が決まった部分もある」と反省した。「ただ、個人的にもまだ合流して2週間ぐらいなので、こういう試合をしっかりこなして、コンディションを上げるっていうのは大事だと思います」と、25日のリーグ戦開幕へ向けて気を引き締めた。

 代表引退を表明し、今季はチームに専念できる。「ヨーロッパの舞台で戦えるんで、そこに対してのモチベーションはすごく強い。数多く試合がある分、そういう代表戦の時に少し休めるというか、調整できるという部分ではもちろんその時間は貴重だなと思う。本当にクラブにしっかりと集中できるかなと思います。久しぶりのヨーロッパの舞台。そこでやはりほかの国のチームと戦えるというのはすごく大きいですし、楽しみですね」と期待を込めた。(中野吉之伴通信員)