バルセロナはクラブ幹部6人が9日に突然辞任し、組織面で危機的状況に追い込まれている。

辞任理由はクラブが外部企業と契約し、SNSでバルトメウ会長の評判を高めた一方でメッシなど選手の評判を落とすような動き“バルサゲート”への反発と、同会長の経営方針に不満を持っていたこと、このままでは新型コロナウイルス終息後に直面する問題を解決することができないと判断したためである。

辞任した中の1人、元副会長のエミリ・ルソー氏が10日、スペインのラジオ局RAC1で「SNSの件については、誰かが横領したと思う。それがどのくらいのレベルなのか、会長が知っているのかどうかは分からないが、間違いないだろう」とクラブ内で汚職があったことも明かしていた。

それに対しバルセロナは同日に「今朝、クラブの元副会長ルソー氏がメディアでのインタビューで根拠のない深刻な非難に対し、バルセロナは汚職と見なされる可能性のあるあらゆる行為を断固として否定する」と公式サイトで完全否定。また、同氏に対して「法的措置を取る権利を保持している」と発表した。

バルセロナは今年に入り、バルベルデ前監督の解任や冬の移籍市場での若手選手の大量放出、SDを務めるアビダル氏の発言に対してのメッシの怒り、新型コロナウイルスの影響を受けた財政難による給与削減交渉での選手とクラブ首脳陣の対立など、次々と世間を騒がす問題が噴出している。

クラブ幹部6人が辞任したため、バルトメウ会長は早急の新メンバー探しを余儀なくされている。(高橋智行通信員)