来季のユベントス移籍が決定しているバルセロナのブラジル代表MFアルトゥール(23)が、これ以上同クラブでプレーする意思がないことをクラブに伝えたと、スペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が27日に報じた。

同紙によると、アルトゥールは現在、母国ブラジルで休暇を過ごしており、来月再開するチャンピオンズリーグの練習にも参加する意思はないという。一方、バルセロナはアルトゥールに帰国の許可を出していないため、もし戻ってこない場合、懲戒処分を科すと選手本人に伝えたとのことだ。

バルセロナはチャンピオンズリーグに向けた練習再開のため、27日に新型コロナウイルスのPCR検査を実施。しかし、アルトゥールはそういった理由により、姿を見せなかった。

アルトゥールは来季、ユベントスでプレーするものの、チャンピオンズリーグが終了するまではバルセロナの選手であるため、チームに参加する義務がある。クラブ関係者は、ユベントスとの契約後、全くプレーに意欲を示さず、プロ意識の深刻な欠如があったため、不満を持っていたとのこと。また練習中の姿勢もセティエン監督を納得させるものではなかったという。 一方、同紙はアルトゥールの関係者から、現在、選手本人がバルセロナと交渉中であり、これ以上プレーするつもりがないとすでにクラブに伝えたこと、そして契約解除を望んでいるとの説明を受けている。

さらに選手の関係者によると、アルトゥールは自分の意思に反して無理やりユベントスの本拠地トリノに連れていかされたことに憤慨していたが、その後も試合に出場することを望んでいたという。しかし、ユベントスとの契約発表後、全く出番が与えられておらず、両者の言い分は大きく食い違っている。

(高橋智行通信員)