前身大会を含め最多13度の優勝を誇るレアル・マドリード(スペイン)が、クラブ史上初の本大会1次リーグ敗退の危機に陥った。

シャフタル・ドネツク(ウクライナ)に0-2で敗れ、2敗目を喫して3位に後退した。リバプール(イングランド)の南野拓実(25)はアヤックス(オランダ)戦で、ポルト(ポルトガル)の中島翔哉(26)はマンチェスター・シティー(イングランド)戦でともに出番はなかったが、チームはいずれも決勝トーナメント進出を決めた。

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レアル・マドリードは守備の要で精神的支柱のセルヒオラモス、攻撃の核アザールを負傷で欠く中、またも手痛い黒星となった。前半は攻勢ながらも得点できず、後半12分にDF陣の連係ミスから失点し、同37分にはカウンター攻撃を許して追加点を与えた。ホームでの第1節に続いて、同じ相手に2連敗。直近のリーグ戦でもアラベスに敗れており、公式戦最近5試合で1勝1分け3敗と不振に陥っている。

試合後、ジダン監督の会見では辞任についての質問も飛び出した。これに同監督は「辞任するつもりはない。継続するつもりだ」と否定し、「我々は前半とてもよかったし、もしも先制点を決めていたら、状況が大きく変わった可能性がある」と、内容には一定の評価を示した。だが、欧州舞台で圧倒的な地位を築いている「白い巨人」だけに、仮に1次リーグ敗退となれば、ファンやスポンサーが黙っているはずはない。

B組はまだどこも16強入りが決まらない混戦で、最終節でRマドリードは首位ボルシアMG(ドイツ)とホームで対戦する。「頭を上げて次戦について考える必要がある」と同監督。選手としても指導者としてもカリスマ性を維持してきた指揮官の正念場になる。