スペインはスイスをPK戦の末に破り、2大会ぶりの4強に進出した。

ルイスエンリケ監督は試合後の記者会見で、重要な勝利を成し遂げたにもかかわらず、笑顔を見せることなく気を引き締めた様子で会見に臨んだ。

「我々はジョルディアルバのラッキーなゴールで先制した後、同点にされてしまったが、退場者が出たことで試合が変化した。そこから攻撃を独占してゴールチャンスを何度もつくっていき、最終的にPK戦を迎えることになったが、我々には優れたGKとキッカーがいた」と試合を分析した。

PK戦については「我々は全力を尽くし、あれ以上できることがなかったので、私の人生で最も穏やかなPK戦だったよ」と感想を述べ、キッカーの決め方については「最初はPK戦のことなど考えていなかったが、最後の交代でPKを蹴るのが得意な選手を6、7人用意した。キッカーの決定は彼らに任せたが、PKを蹴る人数よりも多くの選手が志願したんだ」と説明。

PK戦で大活躍し、スイス戦のマン・オブ・ザ・マッチに輝いたGKウナイ・シモンについては「私はウナイがビルバオでPKをストップするのを何度も見てきたので、彼に対して何の心配もしていなかったし、自分の思ったことをやるように伝えたんだ。スペイン代表は彼とともに本当に素晴らしかった」と、重要な局面で準決勝進出の立役者に全服の信頼を寄せていたことを明かした。

今後の目標については「私は初日からスペインがベスト8入りすることが目標だと話してきた。そして今、我々はベスト4に進出することができたので、この後、自分たちがどこまで行けるのかを見なければならない」と、設定していた目標をすでにクリアしていることを訴えた。

スペインはこの後、ベルギーを準々決勝で倒したイタリアと6日に準決勝で対戦する。2大会ぶり、史上最多4度目の優勝まであと2勝となっている。(高橋智行通信員)