イタリアがPK戦の末にスペインに競り勝ち、2大会ぶりの決勝進出を果たした。

後半15分にキエーザが先制弾、同35分にモラタのゴールで追いつかれ、1-1で延長戦に入ったが、決着はつかず。PK戦では互いに1人ずつ失敗した後、相手4人目モラタのキックをGKドンナルンマが止めて、自軍5人目ジョルジーニョが右下に決め、勝負がついた。

11日(日本時間12日)の決勝では7日(同8日)のイングランド-デンマークの勝者と、1968年大会以来の優勝を目指して対戦する。

この日、スペインはモラタではなくオルモを最前線で先発させ、相手を揺さぶった。高い位置からのプレスも効果的で、前半は押し込み続けたが、同15分のフェラントーレスのシュートは左に外れ、同25分のオルモのシュートは相手GKドンナルンマに阻まれた。

イタリアは今大会初めてボール支配を相手に譲って守勢に回り、前半はシュートを1本も打てなかったが、ペナルティーエリア内の守りは安定。前半を0-0で終えた。

後半も同様の流れだったが、同15分にイタリアが先制する。GKを起点とした左サイドのカウンターから、最後はこぼれ球を拾ったキエーザがゴール右へ巻いて入る技ありシュートを決めた。

スペインは直後にモラタを、同25分にはモレノを投入し、イタリアも陣形を整え直すべく選手交代に動く。同35分、モラタがドリブルからオルモとのワンツーで抜け出し、GKと1対1から左足でゴール左への同点弾を決めた。

延長戦も流れは変わらず、スペインはイタリアの最後の壁を破れない。

PK戦では先蹴りのイタリア1人目ロカテリが止められ、スペイン1人目オルモはバー上に外す。その後、互いに成功し続け、スペイン4人目のモラタのキックをGKドンナルンマが見事に読んでストップ。決めれば勝利が決まる5人目のジョルジーニョは右下にゴロを流し込み、虚をつかれたGKウナイシモンは反応できなかった。

両チームとも若手が台頭し、今大会は新たな姿を見せたが、この試合は攻めるスペインVS守るイタリアという伝統的な構図。ブフォンから守護神の座を引き継いだGKドンナルンマの存在が光った。

イタリアはボール支配率35%、シュート数は7本うち枠内4本(スペインは16本うち枠内4本)、パス本数は相手934本の半分以下の404本だった。

 

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