24年パリ五輪出場が期待される大器が、世界NO・1センターバック（CB）への挑戦をスタートする。サッカーU－21（21歳以下）日本代表DFチェイス・アンリ（18）のドイツ1部シュツットガルトへの入団が7日に発表され、8日に福島県郡山市内の尚志高校で入団内定会見を行った。今年7月1日から複数年契約を結び、下部組織のU－21チーム（4部相当）に合流する。

中学1年でサッカーを始め、競技歴は7年目だが、すさまじい勢いで成長を遂げた。チェイス・アンリはシュツットガルト入りが決まり「ここに行けばうまくなると思って選びました。早くトップに上がって活躍するのが目標。いろんな海外の選手と戦えるのが楽しみ」。Jリーグを経由せず、高卒での海外挑戦となるが「正直に言って、自分でもびっくりしています。実感がわかないです」と胸の内を明かした。ドイツでは「これからも死ぬほど努力してやっていきたい」と力を込めた。

米国人の父と日本人の母を持つ188センチ、80キロの大型CBは、昨秋、シュツットガルトの練習に2週間参加。1対1の対人守備、スピード、パス精度などが評価された上で「サッカーだけでなく人間としても素晴らしかった」（クラブ関係者）と入団に至った。同クラブ以外にもドイツ1部ボルシアMG、オランダ1部AZアルクマールの練習に参加するなど海外からも熱視線を送られ、複数のJリーグクラブも獲得に関心を示していた。

「飛び級」で世代別代表の常連となり、先月下旬に行われたドバイカップにもU－21代表として参加。1月に行われたA代表候補の国内合宿ではトレーニングパートナーも務めた。日本代表MF遠藤航（29）とDF伊藤洋輝（22）も在籍するシュツットガルトで、トッププレーヤーを目指す。

◆チェイス・アンリ（CHASE・Anrie）2004年（平16）3月24日生まれ、神奈川県横須賀市出身。3歳から米テキサス州に移住し、中学1年の夏に帰国。長沢中サッカー部で1年時から本格的に競技を始め、3年時の冬にFC湘南ジュニアユースで数カ月間プレー。19年に尚志入学。20年U－17代表。21年U－22代表。22年U－21日本代表、日本高校選抜。好きなチームはリバプール。好きな選手はリバプールのオランダ代表DFファンダイク。家族は両親、姉、兄、弟。188センチ、80キロ。血液型A。