レアル・ソシエダードの日本代表MF久保建英(21)がクラブの地元紙エル・ディアリオ・バスコのインタビューに答えた。同紙がその模様を4日に伝えた。

Rソシエダードは2日、スペインリーグ第7節でジローナとアウェーで対戦。チームが激しい点の取り合いの末、5-3で勝利した中、久保はセルロートの先制点をアシストし、試合を締めくくるチームの5点目を記録した。久保はこの試合での逆転劇の感想について、次のように語った。

「もし選べるならクリーンシートを達成し、最少得点差で勝利したい。その方が試合後、間違いなく大きな満足感を得られるだろうからね。でも中立的な立場でテレビ観戦している人たちにとっては間違いなく、あのような一進一退の攻防や、両チームのゴールでチャンスが生まれる試合の方が楽しいんだと思う。でも僕たちにとっては、あんなにも目まぐるしい試合は良くないので反省する必要がある」。大量得点で勝ったにもかかわらず課題を挙げていた。

続けて「激しいプレッシャーをかけてくるサポーターのいる非常に難しいピッチで勝てたので嬉しいよ。勝ち点3を獲得して上位に行けたのでとても満足している」と喜びを露わにした。

最後に両チーム合わせて8点が入った試合については「あんなにもゴールがたくさん入った試合については正直、覚えてないな。マジョルカでの初年度はバルセロナに5-2で負け、セルタに5-1で勝利したことは覚えているけれど、あんなにもスコアが入れ替わったことはなかった」と振り返った。

Rソシエダードはけが人が続出し、タイトな日程を過ごす中、ここまでリーグ戦7試合を戦い4勝1分け2敗の勝ち点13で7位と結果を出している。久保はこのように厳しい状況下で好順位につけている。

「驚きはない。3日おきにタイトな日程をこなすと大いに苦しむチームもあるが、僕たちはヘタフェ戦を除き、うまく対応できていると思う。ジローナ戦で苦しんだのは事実だけど、1部リーグで落ち着いて勝てる試合など存在しない。僕たちはこれ以上多くのことを望んでいない。リーグ戦が終わると人々はどのように勝ったかは忘れる。大事なのは最終的な勝ち点と順位。大切なことは勝ち点を積み重ねていくことだ」と結果が重要であることを強く訴えた。

オヤルサバル、サディク、バレネチェア、チョーといった攻撃陣が故障している中、久保とセルロートの2人がジローナ戦で3得点2アシストを記録したことについては「僕もアレックスもFW陣の欠場をうまく補っている。多くの得点が生まれるポジションでそれだけ、けが人が出るのは簡単なことではない。皆が彼らの早期復帰を願っている。それまでは僕たちがファーストチョイスになると思うので、チームに大いに貢献する必要がある。僕たち2人とも、今のパフォーマンスにとても満足しているよ」と言及した。

ここまで公式戦9試合に出場し2得点3アシストと、すでに昨季所属したマジョルカ時代の成績を超えていることについては「とても嬉しいよ。まず仕事に励み、チームに貢献することを意識している。その後でもしゴールが伴うなら僕にとって最高のこと。たった9試合でそれは素晴らしい数字。スペインにやって来て、マジョルカでプレーした1年目の時、皆に期待されたレベルに戻りつつあると思う」と充実ぶりをうかがわせた。

ワールドカップ(W杯)のようなイベントがあるとモチベーションが上がるものかという質問に対しては「本当にそう思う。ジローナ戦では日本代表のスタッフが来てくれて、僕が左サイドでプレーし、ゴールやアシストを記録するところを見てもらうことができた。もしけがをせず、このまま順調にいければ、W杯が素晴らしいものになる可能性は十分あると思う。今はラ・レアル(※Rソシエダードの愛称)のことしか頭にないけどね」と答えていた。(高橋智行通信員)