古巣バルセロナ戦に出場した日本代表MF久保建英(21)に対し、スペインメディアは軒並み高評価した。

Rソシエダードは25日、国王杯準々決勝でバルセロナと対戦。前半のうちに退場者を出し0-1で敗れ、公式戦の連勝記録が9でストップした。21日のラヨ・バリャカノ戦は大腿(だいたい)四頭筋の違和感により出番のなかった久保は、公式戦3試合ぶりの先発出場。中盤ダイヤモンド型の4-4-2のトップ下でプレーした。

序盤からバルセロナに主導権を握られた中、久保は前半30分にペナルティーエリア内左45度の位置からクロスバー直撃の強烈な左足のシュートを放ち、後半15分には左サイドからの正確なグラウンダーのクロスで同点のチャンスを演出。これはセルロートがシュートを大失敗したが、久保はチームで光る活躍を見せた選手の1人となり、後半33分に交代した。

Rソシエダードの地元紙エル・ディアリオ・バスコはこの日の久保について「ラ・レアル(※レアル・ソシエダードの愛称)の攻撃で相手に最も脅威を与えた選手となった。テア・シュテーゲンを撃ち抜く左足のシュートがクロスバーをたたき、ゴール前のスルロートへのパスで後半最高のプレーを見せた。また彼のドリブルは、ペドリでさえそれを止めるのにカードをもらわなければならないほど危険な局面を作り出していた」と高評価し4点をつけた(最高5点)。

チームトップは右サイドバックのエルストンドで最高の5点。ル・ノルマン、スビメンディ、マリンが久保と並ぶ4点だった。また、スペイン紙マルカ、アスの久保評価はともに2点(最高3点)と高かった。

国王杯敗退が決定したRソシエダードはこの後、29日にアウェーで行われるスペインリーグ第19節で久保の古巣レアル・マドリードと対戦。久保はマジョルカ時代の昨季、サンティアゴ・ベルナベウで行われたこの一戦で膝に全治2カ月の重傷を負い、8試合の欠場を余儀なくされた。(高橋智行通信員)