日本サッカー界のキング、横浜FCからの期限付き移籍でポルトガル2部オリベイレンセに移籍した三浦知良(カズ)が2月26日に56歳の誕生日を迎え、現地からオンラインで取材に応じた。

エレベーターで遭遇した幼い子ども連れ家族とのエピソードから「おじいさん」を実感。たかが56歳、されど56歳-。「フーテンのカズさん」はポルトガルの風に吹かれ、何を思う。

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-全体的にみて、ポルトガルに来て良かったと思っているか?

「来てよかったなと思います。日本とは全然違う生活の中で、文化、考え方が違ったり、当然サッカーはもっと違いを感じてますんで。でもそういうところで自分が今の力の中でここで試合に出るってことは本当に大変なことだと思いますけど、そんな中でもチームが僕のことを本当に受け入れてくれて、みんな本当に親切にしてくれてますんで、そんな中で何とか自分もプレーで応えたいなと思ってますし」

「チーム残留また勝利に自分のプレーで貢献したいなと思ってます。そのための協力というものは監督も含め、コーチも含め、選手も含め、ドクターも含め、みんなよく僕に対してその協力を惜しまずやってくれてるんで。とにかく自分がコンディションを早くしっかり試合に出られるようなコンディションを作って頑張りたいなっていう気持ちで。1カ月たって本当に毎日楽しいですしここにいれることを幸せに思ってます」

-今何歳ぐらいっていうイメージなのか?

「65ぐらいですかね。自分がブラジルに行った15歳のときに50代、60代っていう年齢ってのはやっぱもうおじいさんだと思ってましたし。でも自分が今この年になっておじいさんだとどうしても思えない部分もありまして。この前、僕エレベーターでサッカーボールを持ってたんですね。その時に多分ポルトガルの親子で、お父さんと2歳か3歳ぐらいの子供が、男の子が乗ってきたんですね。そしたらお父さんが子供に『おじいちゃんからボールをパスしてもらいなさい』って言ったんですよ。やっぱりおじいさんに見えるのかなって思って、ちょっとショックと、なんとなく自分が実感したというか、そういう出来事がありました。だからもうおじいさんなんだなと。もう70くらいかなと。

-(映画『男はつらいよ』の)寅さんはそっちで見られているのですか?

「はい見ました、見てます。去年の誕生日のときの(寅さんの)衣装を本当は持って、ポルトガルをあの格好で歩きたいんですけどね。残念ながら持ってきてないんですね」

「今日は(オンライン会見で)分かりにくいと思うけど、服装について説明していいですか。まず濃いグリーンのスーツですね。中が赤のシャツですね、ストライプのシャツで。もうわかりますか。ポルトガルの国旗ですね、濃いグリーンに赤です。今年はポルトガル国旗を意識してやりました」

(おわり)