ワールドカップ(W杯)北中米大会で受賞にふさわしくない選手がMVPに輝いているケースがいくつもあると、スペイン紙アスが4日に報じた。
今大会も16強が出そろい、佳境を迎えつつある中、同紙は試合後に選出されるMVPに関して、「同じ選手ばかりが賞を受賞しているのには何らかの意図が働いているように見える」と疑問を呈した。各試合のMVP選出はFIFA(国際サッカー連盟)の技術研究グループ(TSG)が担っているが、最近、一部の受賞者があまりにも不当だと大きな議論を呼んでいるという。
その理由として同紙は、「MVPはミケロブ・ウルトラ(アメリカのビール大手アンハイザー・ブッシュ社のビールブランド)がスポンサーを務めており、さらにメディアでの影響力が大きいインフルエンサーや著名人によって授与されている。一部では、彼らが資金提供しているこの個人賞が、写真がより多く拡散されている大スターたちに贈られるよう意図されているのではないかという声を上がっている」とスポンサーの力が大きく関係している可能性を指摘した。
決勝トーナメント1回戦終了時点で、アルゼンチン代表FWメッシ(インテル・マイアミ)とブラジル代表FWビニシウス(レアル・マドリード)が4試合中3回、ノルウェー代表FWハーランド(マンチェスター・シティー)、フランス代表FWエムバペ(Rマドリード)、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)が4試合中2回と、各国代表のスター選手が受賞するケースが非常に多くなっている。もちろんそれに見合った活躍をしている選手が多いのは事実だが、同紙はそれに見合わなかったケースもいくつもあると考えている。
スペインで最も注目されるFWヤマル(バルセロナ)は決勝トーナメント1回戦オーストリア戦でMVPに輝いたが、同紙は「得点を挙げられず途中交代した一方、同僚のFWオヤルサバル(レアル・ソシエダード)は2得点を記録した」と受賞が妥当ではなかった可能性を示唆した。
また、決勝トーナメント1回戦でポルトガルに敗れたクロアチアは、自国の選手ではなくクリスティアーノ・ロナウドが選出されたことに不満を抱いており、イングランド代表MFベリンガム(Rマドリード)は引き分けに終わった1次リーグのガーナ戦での受賞後、「自分にふさわしいものではなかった。ガーナの選手が受け取るべきだった」と認めていた。このように、不当と思われる受賞がいくつもあるようだ。(高橋智行通信員)


