男子100メートルで9秒台突入が期待される桐生祥秀(19=東洋大)に思わぬ懸念が浮上した。6日、男子400メートル代表として銅メダルを獲得した世界リレー大会(バハマ)から帰国。今後は国内大会が続くが、「あっち(海外)に慣れてしまって…」と苦笑いした。

 3月、追い風参考記録ながら9秒87を記録したのも米国でのテキサスリレーだった。今回もカリブのリゾート地バハマでの快走。「海外は雰囲気が楽しくて、ノリでいっちゃうんですけど」と性格に合うという。スタンドでお祭り騒ぎ状態の海外と違い、日本の会場は静寂が基本。「それでも集中しないといけないし、弱い部分」と認めるが、実際に4月の織田記念では記録も出ず、2位に敗れた。

 空港では「ビジネスだと思ったんですけど…」と、メダル獲得でも帰国便がエコノミーだったことを冗談交じりに振り返るなど、明るく振る舞った。次レースは14日開幕の関東インカレ(日産ス)。果たして「外弁慶」克服となるか。