北海道マラソンの女子を2時間28分48秒で優勝し、東京五輪の代表2枠を決めるグランドチャンピオンシップの出場権を獲得した前田穂南(21=天満屋)が、世界と伍すため大きな目標を掲げた。

 レースから一夜明けた28日、札幌市内で「世界でしっかり戦えるように記録を縮めていきたい。最終目標としては2時間20分切り」と語った。日本人女子で2時間20分を切る自己記録を持っているのは、野口みずき、高橋尚子、渋井陽子の3人だけ。課題という「後半のペースの切り替え」を強化して、4人目の大台突破を目指す。

 今回が2回目のマラソンだった。2時間32分19秒だった大阪国際女子ではレース前に左足を痛め、満足な練習で出来なかったが、今回は1カ月に900キロ以上の走り込みを積めた。レースを「目標にしていたMGCの資格を優勝で取ることができて、記録も自己ベストを更新して突破できたのでうれしいです」と振り返った。優勝を決めた後は「ほとんど」の友人や知人から祝福の電話やメッセージが届いたという。反響の大きさに驚きながら「しっかり次に向けて頑張っていきたい」と力を込めた。