4区は東洋大の吉川洋次(1年=那須拓陽)が、ルーキーとは思えない落ち着いた走りぶりで、1時間2分22秒の好記録で小田原中継所を駆け抜けた。表情をほとんど変えずにタイムを刻み、18キロ地点では後方の運営管理車から指示を送る酒井俊幸監督(40)に右手を上げて応えた。酒井監督が勝負区間に挙げた4区で見事に結果を出し、同期の田中龍誠(1年=遊学館)にたすきをつないだ。

 4連覇をかけて東洋大を追う、青学大の梶谷瑠哉(3年=白鴎大足利)は15キロ過ぎから表情をゆがめ、苦しくなったが、原晋監督(50)が運営管理車から大きな声でゲキを飛ばしたことで奮起。梶谷は1時間3分38秒で、竹石尚人(2年=鶴崎工)にたすきを渡した。

 3位に入った神奈川大の大塚倭(4年=洛南)は、東洋大・吉川の記録を1秒上回る1時間2分21秒の区間新記録でフィニッシュし、区間賞を獲得した。神奈川大が4区で区間賞を獲得したのは、初優勝した74回大会の渡辺聡さん以来、20年ぶり。首位の東洋大には2分39秒差をつけられたが、「素直にうれしいです。4区で区間賞を目標にしていた。自分の力を信じるのが、この結果に結び付いた。5区の荻野(太成、2年=加藤学園)の力を信じている。いい学年で、ここまで来られた。優勝できると信じています」と力強く語った。