全国高校駅伝(22日、京都・たけびしスタジアム京都付設駅伝コース)の女子(5区間=21・0975キロ)の県代表・新潟明訓(4年ぶり8回目)が、20位台と駅伝県高校女子記録の1時間11分24秒の更新を狙う。チームは走り込みと同時に精神面を強化。行動指針を表現した合言葉の「あねかおよし」を実践して、チーム一丸で都大路に臨む。

準備は順調に進んでいる。新潟明訓のメンバーは11月25、26日と京都で試走を行った。現メンバーにとっては初の都大路。初日に全コースを下見し、2日目にはそれぞれの予定区間を確認した。

県大会ではアンカーの5区を務め、本番は2区(4・0975キロ)を予定されているエースの山岸みなみ主将(3年)は「上りが最初、後半は下りになるので、スピードが重要」とイメージができた。深滝敬監督(74)は「直前にトライアルをして最終的に区間を決める」と、ぎりぎりまで緊張感を高めていく構えだ。

「20位台に入って、県記録更新を目標にやってきた」と山岸主将は言う。97年に新発田商(21位)がマークした1時間11分24秒を22年ぶりに塗り替えるため、走力だけでなく、精神面も磨いた。毎日の練習やレース前に全員で復唱する合言葉「あねかおよし」を忘れずに取り組んできた。「あ」=あきらめない、「ね」=粘る、「か」=勝ち気、「お」=落ち着いて楽に走る、「よ」=弱みを見せない、「し」=心配しない、集中する、信じる。心構えを示す言葉の頭1字を取った行動指針だ。

深滝監督が結束を強めるために提案し、メンバーの考えも入れて作成した。「毎日言うことで気持ちが1つになる」(山岸主将)。夏場に2泊3日で計3度行った合宿でも全員で声に出した。1日20キロのハードな走り込みの中、全員で意識することで乗り越えられた。「夏を越えてから雰囲気が明るくなった」と山岸主将。最終5区で逆転勝ちし、4年ぶりの都大路切符をつかんだ県大会はその成果でもあった。

今度は全国で心の結束を形にする。「全国大会は本当の勝負。前半からいい位置につなげるようにして、全員がタイム、順位にこだわりたい」。山岸主将はチーム一丸のレースを誓った。【斎藤慎一郎】