第96回箱根駅伝の区間エントリーが29日に決まった。上位を狙う強豪では、2年ぶりの総合優勝を狙う青学大が2区のエース区間に、1年生の岸本大紀を抜てきした。総合連覇を狙う東海大は主力を控えに回すなど、他校の出方をうかがう動き。本番前から、戦国駅伝といわれる今季にふさわしい戦いが始まった。

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総合連覇を狙う東海大の両角速監督が、最終10区での劇的な逆転勝利を予告した。

前回、8区で22年ぶりの区間新記録をマークした小松、10区を走った郡司の4年生を、2年連続で同じ区間に配置。「経験がプラスに出ることを期待している。復路には16キロ以降を粘れる選手を重視した」と説明した。「連覇する自信はある。ドラマチックに10区で逆転したい。視聴率に貢献できればいい」と王者の余裕をにじませた。

主将の館沢、阪口、名取ら主力を補欠に登録。「4枚のカードは使う予定」とメンバー変更をちらつかせ、「よそはうちを読みづらいと思う」と揺さぶりをかけた。全日本で16年ぶりの優勝を果たすなど充実の仕上がりを強調した指揮官は「他大学のことではなく、自分たちのことに集中したい」と引き締めた。