全国高校駅伝(20日、京都=女子5区間21・0975キロ)に女子の新潟明訓が2年連続9回目の出場を決めた。昨年も全国大会の出場メンバーで、アンカーを務めた主将の五十嵐望来(みく、3年)が、左かかとのケガを乗り越えてリベンジの舞台に臨む。目指すは、23年ぶりの県最高記録(1時間11分24秒)の更新だ。

五十嵐は昨年大会のリベンジに燃えていた。昨年は2年生ながらアンカーで最終5区5キロを任されたが、納得のいく走りができなかった。「周りが、強豪校ばかりで雰囲気に圧倒された」と五十嵐。「県駅伝と北信越駅伝で3キロの経験しかなく、5キロの距離に慣れていなかった」と2人抜きも出場47校中41位でのゴールを振り返った。

どの区間、距離を任されてもいいようにと練習から長距離走で力をつけてきた。学校では朝、放課後と2度練習。休みの日は自宅付近の田んぼ道6キロジョグ、坂道400メートルの走り込みと自主練習を繰り返した。7月の大会で3000メートルの自己ベスト(10分8秒45)をマークし、距離への不安も消し去った。

ケガに悩まされた。10月初旬、左かかと靱帯(じんたい)を損傷。中学時代に取り組んでいたバスケットボールで繰り返した捻挫の影響で足首が弱くなっていたという。10月29日の県大会ではテーピングをし、第2区で区間2位の走りをみせた。「走っている時はアドレナリンでカバーした。アップの時と走り終わった直後は激痛だった」。主将としての重圧も抱えながら意地の走りで勝ち取った“全国”だった。

「昨年の経験を生かし、プランを立て挑みたい」と五十嵐は話す。新潟明訓のベストタイムは1時間12分39秒(11年、31位)。昨年は1時間14分50秒と2分以上、遅れた。「またアンカーを走りたい。チームで30位以内。県最高記録(1時間11分24秒=97年・新発田商)を更新したい」と決意を燃やしていた。【飯嶋聡美】

◆五十嵐望来(いからし・みく)2003年(平15)3月9日生まれ。新津第二中ではバスケットボール部に所属。シャトルランで鍛えた脚力を買われ、中学では駅伝の時だけメンバーに駆り出され、2、3年時はアンカーも務めた。158センチ、47キロ。