6分の5-。好相性の地で好記録を狙う。陸上男子100メートルで9秒98の前日本記録保持者の桐生祥秀(25=日本生命)が布勢スプリント前日の5日、会場の鳥取・ヤマタスポーツパーク陸上競技場で最終調整。「いつも日本記録は更新してやろうという気でいる。自己ベストを出せば、日本記録になる」と力強く9秒97を見据えた。

会場は絶妙な追い風が吹き、タータン(走路)も記録が出やすいもの。国内屈指の好記録が出ることで知られる大会だ。桐生も過去に3大会に出場して、1本目、2本目と過去6度走り、10秒0台を追い風参考も含め、5度も出している。

5月9日の東京オリンピック(五輪)テスト大会ではフライングで失格となったが、前向きに捉える。「0秒01秒でも行こうという気持ちでスタートできていた。どう落ち着いてレースできるのかとの課題が出たことはプラス。テンションが落ちることはなかった」と表情は明るかった。