男子マラソン日本記録保持者の鈴木健吾(26=富士通)は、2時間8分50秒で4位だった。日本人初の2時間4分台となる2時間4分56秒をマークした今年2月のびわ湖毎日以来のマラソン参戦だったが、自身の持つ記録更新とはならなかった。

序盤から先行集団の一角につけた鈴木は、中間地点を1時間2分30秒で通過し、2月のびわ湖毎日よりも6秒速いペースで快調に飛ばした。日本選手としては86年瀬古利彦以来35年ぶりの優勝の可能性も感じさせたが、30キロを過ぎた後に上位3人から引き離された。1人で走るかたちとなった後も懸命に疾走し、表彰台には届かなかったものの4位でフィニッシュした。

ツラ(エチオピア)が2時間6分12秒で初優勝した。

シカゴは高速コースとして知られ、東京オリンピック(五輪)で引退した大迫傑が18年の大会で当時の日本記録を塗り替える2時間5分50秒をマーク。02年にも高岡寿成が2時間6分16秒の日本新を樹立していた。コロナ禍で昨年は中止となり、今回が2年ぶりの開催だった。

◆鈴木健吾 すずき・けんご。1995年(平7)6月11日、愛媛・宇和島市生まれ。神奈川大時代にはユニバーシアード夏季大会ハーフマラソンで銅メダル。3年時の箱根駅伝「花の2区」で区間賞。東京五輪代表選考会は7位で、代表の座を逃した。今年2月のびわ湖毎日マラソンで2時間4分56秒の日本記録を樹立した。163センチ、48キロ