全国都道府県対抗女子駅伝(16日、京都)の記者発表が11日、オンライン形式で行われた。昨年はコロナ禍で中止となっており、2年ぶりの開催となった。

注目は「陸上界のフワちゃん」だ。女子1万メートルで日本歴代2位の記録を持つ拓大のスーパー1年生、不破聖衣来(せいら、18)は、群馬からエントリー。最長区間のアンカー9区(10キロ)の起用が予想される。

大会主催者は、群馬について、兵庫、福岡、京都の3強を追う上位争いグループの一角と説明。担当者は「何よりも注目すべきは不破聖衣来選手。8区までどのような位置で、9区の不破選手につなぐかがレースの見どころ」と説明した。

不破が走る9区は、東京五輪マラソン8位の鹿児島・一山麻緒(24=ワコール)の出場も予想される。

不破は、走るたびに周囲の度肝を抜いてきた。

昨年10月の全日本大学駅伝で5区区間賞、区間記録を1分14秒も更新した。その衝撃的な走りは、高橋尚子さんから「ニュースターの誕生です」と評された。

同12月10日の記録会では1万メートルで日本歴代2位の30分45秒21(U20世界歴代5位)をマークして、今夏の世界選手権(米オレゴン州ユージン)の参加標準記録(31分25秒00)も突破。日本代表も視野に入ってくる高い能力を見せつけた。

さらに、わずか20日後の同30日には全日本大学女子選抜駅伝に出場した。最長区間の5区(10・5キロ)で区間新&10人抜きと、異次元の走りを披露した。

今年で第40回を数える伝統の大会。18歳のニューヒロインが「息をしていない」とまで言われる美しい走りで、1月の京都を駆け抜ける。