女子3000メートルは仙台育英の杉森心音(3年)が9分11秒07で日本人トップの2位でフィニッシュした。

仙台育英のエース杉森が猛追し、2位で全国総体出場を決めた。青森山田の留学生ルーシー・ドゥータ(1年)に先着されたが0秒91差で続いた。この日は宮城県高校総体で出した9分10秒52を目安に臨むもスタートダッシュに失敗。2周目から2位に浮上しドゥータの背中を追った。逆転はならなかったが、高校トップランナーの意地は見せた。

「3年生で2障(2000メートル障害)の(武田)莉奈が日本高校記録を出し、2年生の2人(壁谷、渡辺来愛)が800メートル、1500メートルでメダルを取り、いい走りをしてくれた中で2位という結果だった。キャプテンとしては優勝し、いい流れで終わりたかったので、自分の中で悔いの残るレースになってしまいました」

杉森は釜石慶太監督(35)から「心音しかいない」と主将に指名された。3000メートルの自己ベストは9分00秒75と世代トップ。優勝した昨年の全国高校駅伝で2区区間賞と実績は十分。言葉ではなく、走りで引っ張る主将を目指している。

昨夏の全国総体は3000メートルで予選敗退。「今回の日本選手権で田中希実さんや広中さんが安定した結果を出したように『速いだけでなく強い選手』と思われる走りをインターハイでしたいです」。真夏の徳島で快走し、雪辱を果たす。【山田愛斗】