男子は札幌山の手が4年連続13度目の優勝を飾った。1区の大橋正昊(まさひろ、3年)が3キロ過ぎで先頭に立つと、後続に44秒の差をつけて2区にタスキを渡した。4区で5秒差まで詰め寄られたものの、5区で大橋正の弟史空(ふみたか、1年)が区間賞の走りを見せ、再び30秒の差を開き、チーム初の4連覇の立役者となった、

兄の好判断が、勝利を引き寄せた。「スローペースだったので、自分のペースで走った方が良いと思って前に出ました」。一気に独走態勢を作り、後続のランナーに余裕を与えた。2区でタスキを受けた主将の野崎翔太郎(3年)は「この1年で大橋(正)が絶対的な存在になってくれたのが、チームにとって大きかった。今日もしっかり仕事をしてくれた」と顔をほころばせた。

4区までで5秒差にまで迫られる嫌な流れを断ち切ったのは弟だった。「兄と一緒に駅伝が走りたくて札幌山の手に入学した」という大橋史は、体幹トレーニングをきっちりこなし、入学から半年あまりでメンバーに加わった。「自分の走りはできたと思います。都大路も兄と一緒に走れたら」と、充実した表情で話した。

京都の都大路が舞台の全国大会は12月25日に行われる。梶山一樹監督(51)は「大橋兄弟がしっかり走ってくれたのが大きかった。全国でも戦えるチームになったと思います」と自信を口にした。