陸上男子短距離のサニブラウン・ハキーム(23=タンブルウィードTC)が23日、大阪市内のヤンマースタジアム長居で陸上教室を行った。大阪府内の小学生約70人とトークショーで交流した。

7月の世界選手権オレゴン大会では100メートルで決勝進出。世界大会では1932年ロサンゼルス五輪の「暁の超特急」吉岡隆徳以来、日本勢90年ぶりのファイナリストになった。

サニブラウンは「どとうの1年でした。あそこの舞台にいるのが楽しくてしょうがなかった。夢のような感じ。テレビで見ていたので。現実味がなかった」と決勝を振り返った。

一方で決勝は10秒06の7位に終わって「めちゃくちゃ悔しいですよね。そこにいるのに。(メダルは)手を伸ばしたら届きそうだけど、それが遠いですよね。9秒90を切ってこないと厳しいところです。やっぱり」と振り返った。

イベントでは子どもたちからの質問にも答えた。

「どうして陸上をしたんですか?」と質問されて「最初はあまり好きじゃなくて。1人で走るのは寂しいし。最初の大会は半べそかいて、お母さんに引きずられていった。少しずつ楽しくなった。やってみないと(陸上の楽しさは)わからなかった。皆さんもいろいろやってみてほしい」と呼びかけていた。

イベントの最後にはじゃんけん大会を行って、勝ち残った1人にサイン入りのシューズをプレゼント。「子どもたちと触れあうと元気をもらえます」と笑顔を見せていた。【益田一弘】