十日町が県大会では同校が達成して以来30年ぶりの男女アベック優勝を果たした。女子は1時間12分37秒で2連覇を達成。1区のトップから1度は2位に沈んだが、4区福原陽(3年)が再度首位に躍り出るとアンカー南雲穂香(同)がV2ゴールを切った。全国大会は12月25日に京都で行われる。

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「最後はヘロヘロだった」とアンカー南雲。スタミナは底をついてもV2を表す右手のVサインでゴールテープを切った。2位新潟明訓とは33秒差。10月8日から3日間の妙高合宿は「曲げられないほど」の左膝痛で走れなかったが、復活の走りだった。

駅伝メンバー10人が交代で書く練習日誌に、南雲はいつも「10人で闘う」と記してきた。キーワード通りのレースを実践。2、3区に1年生を配し、前後を3年生で挟む布陣。1区村山愛美沙(3年)が「うしろの4人のために1区で離さないといけない」とペースに変化をつけて後続を18秒差で振り落とした。2、3区では2位に順位を落としたものの、4区福原陽(3年)で再び首位に立つと、南雲がトップをキープした。保坂勉監督(57)は「1年生がダメでも『必ず3年生が何とかしてくれる』と伝えていた」と話した。

昨年のアンカー山田寿々菜(2年)が故障で不在だった。しかし主力を欠いても十日町は強かった。「山田を都大路につれていきたかった」とは村山。同僚の故障に結束してV2を決めた。【涌井幹雄】

◆県アベックV 県大会での男女同時優勝は92年の十日町が唯一。また全国大会の同時出場は08年の東京学館新潟がある。その年は男子は優勝で、女子は北信越枠での出場(優勝は新潟第一)だった。