現在の出場校では最長の17年連続でシード権を持っていた東洋大が、苦しみながらも18年連続のシード権を死守した。

9区(23・1キロ、戸塚~鶴見)で初めてシード圏内に浮上する難しい展開。東洋大牛久出身の4年生2人がチームを救った。

前日2日の往路は1区が17位、2区でまさかの19位まで沈んだ。3区16位、4区14位の後に主将の前田義弘(4年=東洋大牛久)が5区を区間5位の走りで11位まで押し戻した。

しかし、復路も波に乗れない。一時は10位と1分56秒差まで離されたが、8区で木本大地(4年=東洋大牛久)が区間賞の活躍。33秒差の11位まで持ち直し、迎えた9区で梅崎蓮(2年=宇和島東)が落ちてきた10位の明治大(明大)を13・15キロ地点で抜き去り、シード圏内の9位まで上がった。

今大会は、2年連続で2区を走ったエース松山和希(3年=福島・学法石川)が故障でメンバー外。酒井俊幸監督は「出雲も全日本も松山不在で戦ってきた。松山に頼らず、自分たちでやる覚悟ができている」と一丸を強調していた。

来年の第100回大会では、予選会に全国の大学が参加できる。今回シード権を逃した11位以下のチームは、記念大会の本戦を目指す厳しい戦いを強いられる状況になっていたが、東洋大は終盤に何とか10位まで順位を上げた。