女子円盤投げは初出場の郡菜々佳(25=新潟アルビレックスRC)が51メートル13の大会新記録で優勝した。

09年の大会記録49メートル92を、14年ぶりに1メートル21更新した。激しい風と寒さ、雨。ぬれたサークル。悪条件が重なる中での5投目に、大会新記録は生まれた。

「悪コンディションの中でしっかり投げることをテーマにしていた」と59メートル03の日本記録保持者は言った。サークル内のターンが雨で滑り、競技途中でシューズを履き替えた。体温維持のため、投てきの順番を待つ間はダッシュなどを繰り返した。しかし、自分に課したテーマを貫徹できなかった。6回投げて無効試技が4回。「距離を狙って、手投げになった」と反省した。

もっとも今大会の出場は練習の一環だった。「(この日の投てきを)しっかり受け止めて今シーズンにつなげたい」と話した。今季のターゲットは19年以来の世界選手権(8月、ハンガリー)。「60メートルを超えないと世界で戦えない。まずは自己ベストを超えるのが目標」と言った。小規模の大会にも積極的で、22日から始まる上越選手権にもエントリーしている。【涌井幹雄】

▽女子円盤投げ決勝 (1)郡菜々佳(新潟アルビレックスRC)51メートル13=大会新(2)山本実果(コンドーテック)46メートル06(3)半田水晶(染めQ)42メートル31