<陸上:世界選手権>◇第3日◇21日(日本時間22日)◇男子110メートル障害決勝

【ブダペスト(ハンガリー)=藤塚大輔】日本記録保持者の泉谷駿介(23=住友電工)が男子ハードル界に新たな歴史を刻んだ。同種目で五輪を含めた世界大会では日本人で初めて決勝に進み、13秒19(無風)で5位入賞した。

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泉谷が躍進を遂げた背景には、食生活の改善があった。もともとは大の野菜嫌いで、主食はジャンクフードや菓子パン。高校2年の全国高校総体では、宿泊時の朝食として小さなトーストにスクランブルエッグとウインナー3本を合わせただけしか食べず、周囲から驚かれるほどだった。

ただ、その大会を14位で終えると、食事を見直すようになった。母の「どこかのホテルで出るような」手料理を食べ始め、苦手だった野菜も摂取。体に厚みが増し始めた。泉谷自身も「食を好き嫌いしなくなったのが、今の体づくりに生きている」と分岐点に挙げている。

現在も食事に気をつけており、朝食と夕食は栄養バランスを意識しながら自炊する。「豚汁の豚肉を鶏肉に変えた“鶏汁”」は自炊メニューの1つ。「野菜もとれる」と自信のある一品だ。【藤塚大輔】