世界ランキング1位で臨んだ北口榛花(25=JAL)が、最終投てきで66メートル73を投げ、順位を4位から1位に上げる劇的な逆転劇で、日本女子ではフィールド種目で初となる金メダルを獲得した。

女子やり投げでは、五輪、世界選手権(1983年創設)ではこれまで18人の選手が挑んできた。初出場したのは、1932年ロサンゼルス五輪の真保正子(4位)と石津光恵(8位)。世界大会としては、91年かかり、初めて世界の頂点に立った事になる。

昨年大会で北口が獲得した銅メダルは女子やり投げでは初のメダルで、それ以前をさかのぼっても、入賞は3回だけ。32年ロサンゼルス五輪4位の真保正子(39メートル08)、36年ベルリン五輪5位の山本定子(41メートル45)、11年世界選手権8位の海老原有希(59メートル08)となっていた。この日の北口は入賞で言えば5例目。2年連続のメダル獲得は初となる。

記録では、現在の世界記録はバルボラ・シュポタコバ(チェコ)の72メートル28で、北口の67メートル04は世界28位。アジア記録では、呂會會(中国)の67メートル98、2位の劉詩穎(中国)67メートル29に続く3位で、アジア歴代1位も目前に迫ってきている。