箱根駅伝で「元祖・山の神」と呼ばれたトヨタ自動車九州の今井正人(39)が21日、今月25日のクロカン日本選手権を最後に現役引退することを発表した。

所属する同社陸上競技部がホームページ上で、「今井正人選手は本大会をもちまして競技生活を引退いたします。これまで応援していただきました皆さまへの感謝の想いと共に競技人生の集大成としてレースに臨みます」と明かした。引退後は部に残り、指導者として後進の育成にあたるという。

今井は福島・南相馬市出身で、原町高から順天堂大に入学した。順大では山登り区間の箱根駅伝5区で2年時から3年連続区間賞など圧倒的な走りを見せ、脚光を浴びた。卒業後は、バルセロナ五輪男子マラソン銀メダリスト森下広一監督の指導を受けた。13年元日のニューイヤー駅伝では4区区間新で11人抜きの快走をみせ、チーム過去最高の2位に貢献。個人としても15年の東京マラソンで当時日本歴代6位となる2時間7分39秒の自己ベストをマークするなど平地での速さもしっかりと示した。

昨年10月にはパリ五輪マラソン代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」に出場したが、失格に終わっていた。