陸上男子100メートルで世界選手権2大会連続入賞のサニブラウン・ハキーム(26=東レ)が、ハイレベルな争いを歓迎した。

3日、海外トレーニングに向けた出国前に東京・羽田空港で取材対応。この日の富士北麓ワールドトライアルで9秒99(追い風1・5メートル)をマークした桐生祥秀(29=日本生命)について「桐生選手がずっと頑張ってきているのは知っている。同じ日本選手団として、ものすごくうれしい」と祝福した。

桐生は、国内では自身に続いて史上2人目の「複数回9秒台」を達成。2017年に日本人初の領域となる9秒98(日本学生対校選手権)をマークして以来8年ぶり2度目の好記録だったことにも、思いを明かした。

「お互い刺激し合って、桐生さんと自分だけじゃなくて、他の選手たちも刺激されて、日本の短距離界、陸上界で切磋琢磨(せっさたくま)していければ」

また、守祐陽(もり・ゆうひ、大東文化大)も自己ベストの10秒00(追い風1・3メートル)で9月の世界選手権東京大会(13~21日)参加標準記録(10秒00)に到達。7月下旬の全国高校総体では、石川・星稜高2年の清水空跳(そらと=16)がU18(18歳未満)世界記録となる10秒00をマークしていた。

「いろいろな選手がいいタイムを出すことは、これからの陸上界の未来につながってくると思う。若い選手が出てきているのはとてもうれしい。いろいろな経験をして、いっぱい成長して、同じ舞台で走れたらいいのかな」と描いた。

自身は昨夏のパリ五輪で9秒96をマーク。世界選手権の代表圏内に入っているものの、本調子とは、ほど遠い走りが続いている。今季の最速は10秒31。日本歴代2位の自己ベストから0秒35も下回っている。

6月下旬には、練習中に全治約3週間の骨挫傷を発症。直後の日本選手権では無理できず10秒45の予選敗退に終わっていた。

現在は痛みは癒え、スパイクを履いた練習も再開できている。海外での予定は「全く決まっていない」という状況だが「調子が悪くても、けがしていても、焦っても何にもならない。自分のやるべきこと、できることをしっかりやって、目標にしっかりつなげていきたい」と意気込んだ。【飯岡大暉】