<陸上:ダイヤモンドリーグ最終戦:バンダム記念>◇16日◇ブリュッセル

 最終戦の男子100メートルを今季世界最高の9秒76で締めくくった25歳のウサイン・ボルト(ジャマイカ)は、フライングで失格した世界選手権の借りを返し「そのためにここに来たんだ」と胸を張った。だが直後のレースで練習相手のヨハン・ブレーク(ジャマイカ)にお株を奪われた。

 ボルト不在の100メートルを世界選手権最年少で制した21歳の新鋭は、200メートルで世界歴代2位の19秒26をマーク。ピストルへの反応が最も遅い0秒269ながら、先輩の世界記録にあと0秒07に迫る驚異の走りを見せ「何かやれると思っていた」。カーブの走りを助言したボルトも「これ以上教えている場合じゃないね」と冗談めかして激走をたたえた。