陸上のロンドン五輪の代表選考会を兼ねたジャマイカ選手権が28日、首都のキングストンで開幕する。男子100、200メートルで世界記録を持つウサイン・ボルトを筆頭に、最近の五輪や世界選手権を席巻するジャマイカ勢による「世界最速」の五輪代表争いの行方に注目が集まっている。

 ボルトは100、200メートルに出場予定で、昨年の世界選手権100メートルを制した22歳のヨハン・ブレークや前世界記録保持者のアサファ・パウエルらの挑戦を受ける。ボルトは今季100メートルで9秒7台を2度記録しており、絶対的な優位は動かない。200メートルは初レースとなる。

 全米選手権の100メートルはアテネ五輪王者のジャスティン・ガトリンが9秒80で制し、一足早く五輪の金メダル争いに名乗りを上げた。ジャマイカは今季10秒00までのタイムで走った選手が6人おり、思わぬ伏兵が代表に食い込む可能性もありそうだ。

 女子は北京五輪100メートル金メダルのシェリーアン・フレーザーや200メートルで五輪3連覇を目指すベロニカ・キャンベル・ブラウンらが登場する。

 原則として五輪参加標準記録Aを突破した上位3選手が代表に決まる。男女とも100メートル決勝は29日(日本時間30日)、200メートル決勝は7月1日(同2日)に行われる。