カルステン・ワーホルムは400メートル障害で17、19年の世界選手権を2連覇。昨年7月に男子トラック種目で最古だった世界記録を29年ぶりに更新する46秒70をマークしていたが、続く8月の東京五輪で驚異の世界新記録45秒94を打ち立てた。自らの世界記録を0秒76も縮める圧巻の金メダルに「新しい時代だ。五輪で最高のレースができた」と喜んだ。

187センチの長身を生かした大きな走りで、夢の記録と言われる45秒台に突入した。ちなみに、ことし6月の日本選手権男子400メートルの優勝タイムは45秒49。つまりハードル10台を飛び越えながら、それとそん色ない走りができる。

ノルウェー西部の海に面した小さな町で生まれた。子どものころ、友人に誘われるがまま大会に参加し、ジーンズ姿で短距離種目を制したという逸話もある天性のスピードの持ち主だ。昨年の東京に続く圧巻の走りに期待が高まる。

カルステン・ワーホルム