世界ランク5位の松山英樹(24=LEXUS)が、日本勢単独最多となる米ツアー通算4勝目を挙げた。1イーグル、3バーディー、ノーボギーの66をマーク。通算17アンダーの267で並んだウェブ・シンプソン(31=米国)との4ホールに及ぶプレーオフ(PO)を制した。大会連覇はアーノルド・パーマーらに続いて史上6人目、米国人以外では初めて。快挙を足掛かりに、4月のマスターズ(ジョージア州オーガスタ)で日本男子初のメジャー制覇へ突き進む。

 ウイニングパットは3メートルの緩やかなスライスラインだった。昨年リッキー・ファウラー(米国)を倒したPO4ホール目の17番パー4。松山が再び死闘に終止符を打った。「去年は(体力的に)全然余裕で何ホールでもいけるという感じだったんですけど、今年は早く終わってくれと思っていました」。苦笑いで明かした胸の内が、1年前と全く違う勝利を物語っていた。

 逆転劇の仕掛けは3番パー5で始まった。残り254ヤードから4番アイアンでピンそば60センチにつけるスーパーイーグル。「今年もいけるんじゃないか」。ただ13番でトップを捉えながら上がり3ホールでバーディーパットを決めきれなかった。18番、入れれば優勝の5・5メートルもあとひと転がりが届かない。