15年ぶり14回目出場の浜松学院が、仲間のために大量得点を奪い、96年(平8)以来、20年ぶりに白星発進した。

 先月13日の県大会決勝(沼津中央戦)で、右足第5中足骨を骨折した主力シューター横川真那斗(3年)が第4クオーターの残り3分、95-70となった時点で途中出場。右足を引きずりながら、味方の好パスを受けて3本の3点シュートを放った。得点できなかったものの、約2分間のプレーチャンスをもらった横川は「今日出られてチームのみんなに感謝したい」とベンチに下がると他選手とハイタッチをかわした。

 先月下旬に手術を受け、本格的な練習再開は早くても来年2月とされる重傷を負っているが、森下貴之監督(39)に精神的支柱としての役割を任されてベンチ入りした。試合当日朝のミーティングで、横川は「今日の試合に出たいから頑張って」と激励。その気持ちを胸に秘め、チームメートが100点ゲームを演出した。特に3年生は、浜松学院中時代の03年全国中学体育大会で日本一となったメンバー。横川と一緒に6年間、プレーを続けてきた伊藤颯太主将(3年)は「大量リードを狙っていた。真那斗が試合に出られてうれしい」と喜んでいた。